私には何度も繰り返し読んでいる大好きな2冊の本があります。
1つ目は、ニール・ドナルド・ウォルシュの『神との対話』というスピリチュアルの草分け的な本。
2つ目は、エーリッヒ・フロムの『愛するということ』という精神分析学の視点から書かれた本です。
その両方に共通する内容が、「人間には愛と不安という2つの感情しか存在しない」ということです。
愛と不安とは一体何なのか、2冊の本から学んだことをお話したいと思います。
愛と不安 – たった2つの感情の源泉
人間の行動には「愛」と「不安」という2つの動機しか存在しない、という話を聞いたことがあるでしょうか?
他の感情は、そのどちらかの派生物です。
愛は、やさしさ・誠実さ・勇気・信念・喜びなどを生むのに対して、
不安は、怒り・心配・不誠実・不信感などを生み出します。
例えば人は怒っているとき、怒りという感情を表しているのではなく、不安という感情を怒りという方法で表現していることになるのです。
これは、1995年に出版されたスピリチュアルの草分け的な本『神との対話』に記載されている内容です。
『神との対話』によると、人間は常に、愛と不安の間を行ったり来たりしているのだそう。
誰かを愛したかと思えば、ふとしたことで不安になって、不安が怒りや憎しみに変わってしまう。かと思えば、壊した後に再び愛する。
そんなことを、ずっとずっと繰り返しているのです。
そして人生の目的は、「常に愛だけを選択し続けられるようになること」だといいます。
不安に飲み込まれずに愛だけを選び続け、愛に満ちた自分を経験すること。
自分の偉大さを経験することこそが、人生の喜びであり、生きる目的なのです。
愛と不安は伝染しやすい
私は、愛と不安はどちらも伝染しやすいものだと考えています。
人の顔を見れば、その人が愛に満ちた子供時代を送ったのか、不安に侵された子供時代を送ったのかが、わかってしまうとさえいえるように思うのです。
だからこそ、子供の頃に親子関係の中でどちらを頻繁に受け取ったかによって、人生の性質が大きく変わってしまうということに、気を付けなければなりません。
母親が愛に満たされた人であれば、子供は大人になってからもずっと、「ありのままの自分でいて愛される」ということ、「生きる喜びを充分に味わっていい」のだということを実感して生きることができるでしょう。
母親が不安に飲み込まれた人であれば、母親の感情は子供に伝染し、長きにわたって子供の人生を不安と心配で染め上げてしまうことになるでしょう。
私は不安に染まった子供時代を送り、そのまま大人になってしまいました。
このブログを読んでいるあなたも、同じ経験をしたのではないでしょうか。
私たちは、どうすれば愛に生きることができるのでしょうか?
不安に駆られて行動し、その結果として大切なものを壊してしまう生き方から、解放されるのでしょうか?
愛に生きるために私たちができること
愛を選択し続けるために私たちができることを、『神との対話』から学びました。
それは自分の考えを見守り続けることです。
そのためには、次の2つの段階を踏まなければならないといいます。
第1段階として、自分にとって最高の考え、最も気高いヴィジョンとは何だろうかと考えること、そしてこうありたいと思う自分を想像することが必要です。
第2段階として、考えと言葉と行動を、気高いヴィジョンにふさわしいものに意識的に変えていくことが必要になります。
常に自分の思考と行動を見張り、意識的な選択をし続けなければならないのです。
気高いヴィジョンにふさわしくない考えが浮かんだら、すぐに修正して「新しい考え」を身に付けなければなりません。
立派な考えにそぐわないことを言ってしまったら、二度とするまいと心に誓わなければなりません。
「自分は何を考えているのだろう」と自分の心を見張り続け、どういった状況にあるときに不安になるのか、気高いヴィジョンを見失いそうになるのかを、観察し続けることが必要なのです。
これらのことを続けるには、精神的、肉体的な努力が必要であることは、想像できるのではないでしょうか。
こんな風にいうと、生きることが辛くなるのではないか、自分には到底できないのではないかと感じるかもしれません。
しかし、不安に負け続ける人生こそ辛く孤独で、到底耐えられるものではありません。
気高い自分を経験するにつれて、人生に喜びを感じるようになります。
自分の偉大さが拡大し続けていきます。
それこそが人生の喜びで、生きる目的でもあるのですから。
最後に
愛情深い人間になるために、あえて辛い経験を選んだのかもしれないと思うことがあります。
一度不安に染まってしまった経験があるからこそ、人の気持ちを理解することができる、愛情深い人間になれるのではないでしょうか。
だからこそ、あなたも私もきっと、愛に生きることができると信じています。
最後に、『神との対話』で私が大好きな一説を紹介して終えたいと思います。
神からのメッセージは、自身の最高の考え、最も曇りのない言葉、最も偉大な感情に表れる。
最高の考えには、必ず喜びがある。
曇りのない言葉には、真実が含まれている。
最も偉大な感情、それは愛である。
よって、自分の感情に耳を傾けなさい。
自分の最高の考えに耳を傾けなさい。
自分の経験に耳を傾けなさい。
『神との対話』ニール・ドナルド・ウォルシュ
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もまた、自分の人生と素敵な本たちから学んだことを、お話していきたいと思います。
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